初めて公開された合宿免許

自分以外の存在に操られる人は、まさに操り人形と同じなのである。

アメとムチを用いて誰かを思い通りに動かそうとすることは、その人の自治権の侵害である。 しかし前にも述べたように、これが適切である場合もある。
私たちは、なぜ警官がスピード違反の切符を切るのか、なぜ科学者がN賞を取るのか、その理由を理解している。 そしてときには、このアメとムチのゲームを自分自身を相手にすることもある。
自分に対して、何かを達成したらごほうびをあげると約束し、失敗したら罰を与えると脅すのである。 しかしそうはいっても、やはりほとんどの場合において、自分の行動の源は自分であると考えることが大切だ。
有能なマネージャーは、部下を思い通りに動かすには、自分の考えで行動しているように思わせるやり方が、いちばん効果的であることを知っている。 しかしここで気をつけてほしいのは、自立といっても、なにもひとりで働かなければならないわけではなく、他人と競争する必要もないということだ。
実際、協力が最大の効果をあげるのは、自分の行動に責任を持つ自立した人間同士がともに働くときだ。 そして、過度にストイックになる必要ももちろんない。
自分の仕事の成果による物質的な利益を享受するのはかまわない。 ただ、いちばん大切な利益が、自分自身の達成感、満足感であればよいのである。
ここで、私たち全員が学ばなければならないことがひとつある。 私たちの周りには、いわゆる「ハウツー」と呼ばれるものがあふれている。
ダイエットを成功させるための5つのステップ、お金を上手に貯めるコツ、上手な子育てのコツ、上手な人間関係のコツ、などなど。 確かに、それらのうちのいくつかは役に立つ。

しかし、自分の人生を自分のものにし、外側の権威ではなく自分の内部にある力で規律を確立したいと思っているのなら、「コツ」やら「ハウツー」やらで自分を操るだけでは不十分である。 どんな場合でも、それらの力はすぐに衰える。
自分で自分を支配し、自分および自分の選択を軽々しく扱わない人だけが、本物のモチベーションを持っているといえるのである。 自主性と仕事の成果との関係について研究したR・Dは、自分の行動の主体は自分であると思っている人のほうが、そうでない人よりもモチベーションが高いというフロー(流れ)体験を味わうことを発見した。
私は、自分自身を完全に使いきってから死にたいと思っている。

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